錦帯橋草子
重野 美智子(岩国市 80歳)
日曜日の朝、テレビのスイッチをONにするとNHKの大河ドラマが放映されていた。平安朝の雅な女房達が集まっているシーンだった。この時代を代表する作家で女房の紫式部はつとに有名であるが、私は『紫式部日記』で辛辣な評価をされている清少納言が好きである。
「春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎはすこし明かりて」で始まる彼女の随筆『枕草子』が錦帯橋周辺の情景と重なって見えるからである。
春。やうやうピンクになりゆく桜の花びらはすこし開きて美しい。
橋の上からの眺めは、さくらの絨毯を敷いたようである。幼いころ、家族みんなで眺めた景色と全く変わらない華やかさがある。